筋力アップするためには、とにかく頑張らなきゃ!と焦ったり、昔はもっともっとできた、と若い頃と同じようにトレーニングしようとしたりと、時々頑張りすぎてしまう方を目にします。
筋肉を増やしたり体力を上げるには、少しきついと感じる運動をすることは重要ですが、
実は同じくらい大切なのが、頑張ったあとの十分な休息です。
今日は、休息をとることの重要性を理解していただくために、オーバートレーニングという言葉をご紹介しようと思います。
オーバートレーニングとは、トレーニングと回復のバランスが崩れ、疲労が回復しないまま積み重なってしまい発症する、慢性疲労状態のことを言います(オーバートレーニング症候群)。
オーバートレーニング症候群になると、体が元の状態に回復するまでには数ヶ月〜数年かかる場合もあると言われています。
そもそも、トレーニングでは筋に負荷をかけダメージを与えます。その後、適切な休養を与えることで、筋は受けたダメージに耐えられるように回復し、その際以前よりも少しだけ強くなって回復するので筋力が向上するのです。
これを、適切な休養を与えないままダメージを与え続けると、回復力を上回るダメージが蓄積されていき、オーバートレーニングが起きるのです。つまり、回復が追いついていないのにもかかわらず、更にトレーニングをすることで、身体へのダメージが繰り返され、最終的に簡単には回復しないぐらいのダメージに陥ってしまうのです。
元U-20女子日本代表のキャプテンだった藤田のぞみ選手も2014年にオーバートレーニング症候群を発症し、その後思うようにプレーができなくなりました。このように、トップアスリートではオーバートレーニングによって引退を余儀なくされるケースもあります。
トップアスリートならともかく、一般人が普通のトレーニングをするだけでオーバートレーニングなんて、と思うかもしれませんが、一般の方でもオーバートレーニングの兆候が現れる可能性は十分に考えられます。
オーバートレーニングは、過剰なトレーニングによって引き起こされる場合だけではなく、他にも睡眠不足や不摂生な食生活、その他様々な過剰な感情的ストレスや精神的ストレスなどによって結果的に疲労が回復することができずに引き起こされる、もしくは類似の症状が現れることがあるからなのです。
オーバートレーニングの状態では、医師による診断と治療という医療的介入が必要になるので、頑張る皆さんはぜひトレーニングと同じくらい休息を大事にしてください。
疲れた時は無理をせず、体を回復させ、リフレッシュしてから行いましょう♪
急に一気に頑張るよりも、細く長く、少しずつ、コツコツ、継続していけると良いですね^^